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LE FLY PAN AM |
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| CEUX QUI INVENTENT N'ONT JAMAIS VÉCU (?) | ||
| 全8曲／計44：35 | ||
| CONSTELLATION RECORD CST019（日本未発売） | ||
| ［カナダ］2002年作 | ||
| 手にしたら中毒症状を起こす超刺激性ミニマル・パンク | ||
| オフィシャルHP＜http://www.cstrecords.com/＞ |
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LE FLY PAN AM |
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| CEUX QUI INVENTENT N'ONT JAMAIS VÉCU (?) | ||
| 全8曲／計44：35 | ||
| CONSTELLATION RECORD CST019（日本未発売） | ||
| ［カナダ］2002年作 | ||
| 手にしたら中毒症状を起こす超刺激性ミニマル・パンク | ||
| オフィシャルHP＜http://www.cstrecords.com/＞ |
さてさて、今年も大詰めになってきたわけですが、もう一点オススメを絶賛レヴュー致します。前回のハングドアップと同じコンステレーション・レコードからのリリース作品、フライ・パン・アムのサード・アルバムです。フライ・パン・アムは現在まで4作品をリリースしていてそのどれもが高水準の傑作品なわけですが、衝撃度・緊張感・遊び心等どれをとっても完成されたのがこの3作目になります。一度聴いたら病みつきになるセンスを持っていて、プログレやポスト・ロックで“ひと飽き”した方にはハバネロ級の刺激物となりうることでしょう。
このバンドはゴッドスピード・ユー！ブラック・エンペラーでギターを担当しているロジャーを中心に結成され、ツイン・ギターを含む4人組みのインストルメンタル・バンドです。ジャンル的にはポスト・パンクと言えそうですが、単純にそう割り切れるものでもありません。ミニマル・フレーズが曲の骨格を形成しているのでジャーマン・プログレのような陶酔感が得られ、その周囲にノイズがまとわりつくように空間を埋め尽くし、単調なリフから徐々に盛り上げていくという手法はゴッドスピード的であったりと、とにかく刺激的な音・音・音……。さらにステレオラブなんかが得意とする、数曲を脈絡無く繋ぎ合わせて一つの曲にする2 in 1や3 in 1などの手法が多いのも特徴です。
またトリッキーな小細工を好み、トータスがセカンド・アルバム中の1曲目［ジェド］でレコード針が滑るような演出をしたように、一瞬ドキッとするトラップが散りばめられています。とにもかくにも[03]の32秒時点での音飛びはCDプレーヤー故障かプレス不良にしか思えず、イラつかせてくれますので要注意です。しかし内容はといえば三重マルの出来で、不穏な効果音だけの怪しげなプロローグの[01]で幕を開け、ノイズ全開のアグレッシヴな[03]、80年代クリムゾンをシンプルかつノイジーにしたような緊張感溢れる[06]、ノイズ音響の集合体で奇妙なグルーヴを形成する[07]、ミニマルなダンス・チューンの[08]などなど多彩な楽曲で一気に聴かせてくれます。
クールでありながらエキサイティング！ そしてパンクでありながらインテリジェンスを兼ね備えたフライ・パン・アム。彼らの術中にハマってしまうともう逃れられません。とくとご傾聴あれ！